yuuuchan_utl2のブログ

めんたるよわよわたぴたぴおにゃのこ

始めての女子ソロヒッチハイク旅〜蓮田SAから青森まで〜

今回書くのはタイトルの通り、初めてのヒッチハイクについて。

実は結構頭のおかしいことをしてしまった。

 

「初めてのヒッチハイク」を「女1人」で「蓮田SAから青森まで」やったのである。

 

大学4年生の夏の終わり。

忘れもしない9月20日

 

もともとヒッチハイクに興味はあり、やってみたかったが、最初は誰かとやろうと思っていた。正味旅程を合わせるのが面倒だったのである。

札幌への帰省に合わせて実家までヒッチハイクで帰ってみようと決意した。

もちろん不安も緊張もあるが、生来楽観的な思考回路なので「なんとかなるだろ〜」の精神で実行。

 

出発地点は埼玉の蓮田SA。

徒歩で入れるSAで、いくつかのヒッチハイクの記事でおすすめされていたので、そこに決めた。

 

出発は朝9時。最寄りの日暮里駅から電車で蓮田駅へ。

ひたすら遠い。埼玉県民大変すぎだろ。

10時ごろに蓮田駅につき、バスで蓮田SAの近くへ。

上りへのシャトルバスはあるのに下りへのはないのはなんでだ。

市バスで移動し、SAに向かうが、歩道がほぼなく、半分車道をあるいて進んでいく。

 

やーっとついた!と思ったら入口なくね??

ネットの記事では従業員用の通用口があると書いてあったのだが、鍵がかかっている。

こういう時は強行突破。フェンスを乗り越えて中に侵入。

 

 

蓮田SAについに到着!

なかなか広々としたSAで人も多くいた。

早速持参のスケッチブックに「仙台方面 途中まででも!」と書くが思ったよりもペンが細くてみづらい。

まあなんとかなるか、と思い、早速あの恒例のスケッチを掲げるポーズをやろうとするが、本当に恥ずかしい。10分くらい逡巡してうろうろしていた。

 

兎にも角にもここまできたしやってみなければ、とスケッチブックを掲げ、待つことほんの数分。一台の車から降りてきたおばさんが手招きをしてくれた!

 

「うおおおおお!?」と内心大興奮と緊張に苛まれながら近づくと、那須高原SAまで送ってくれるとのこと。

ほんとにヒッチハイクってできるんだ!!!と感動した。

 

早速車に乗るが、なんか妙にいい車でびっくりした。あとからきいたのだが、ベンツらしい。すげえ。

 

82歳だかのおじいさんとその奥さん?みたいな二人組だった。那須に毎週仕事でいっているらしく、その際にたまにヒッチハイカーを載せるらしい。

 

女性が運転しており、おじいさんが後ろに私と乗っていたのだが、割と思想の強い頑固ないい親父、って感じだった。

中央大学卒で、30歳まで新聞記者をしており(批判記事を書いていたそうなのでそりゃ思想も強くなる)そこから独立して物流をやっているらしい。

 

小学校のときに父親を亡くして、大学まで奨学金でやってきた。

頭を使ったり人のためにたつ仕事が楽しいからいまでも働きつづけている。

中小や土木の労働者が少なすぎて、外国人労働者が増えている。

ベトナム人は勤勉で良い。

最近の若者は、馬鹿が頭が悪いことを自覚していない。馬鹿は馬鹿なりに技術を磨くべきなのに、頑張れない。

自分は人が好きで今でもラグビーのサポートなどをして学生と関わっている。

ガーデニングと麻雀が趣味。

 

などなど、ひたすら話した。82歳かあ、と時代を感じた。

 

「自分は多くの人の中の1人だから、世のため人のために生きなきゃならんのだよ」と言っていて、戦後ひいてはバブルの全体主義を感じた。

 

あとは、「東大生は人じゃないよ(笑)」と言っていたのが地味に深いなあと思う。

地方からでてきた自分でさえも、心のそこには選民思想のようなものが根付いてしまっているようにも思うし、況や東京に生まれ名門校をでて東大にきて大企業や外資に行く人たちをや、と思う。

 

でもそれが資本主義だ。

資本主義は格差を内包しているはずなのに、平等たれ、と社会は言う。

そんな社会だからおかしくなる。

 

長いようで短い、でもとにかくとても深い時間がすぎ、2時間くらい車に乗って那須高原SAへ。

感謝の言葉を存分に伝え、最後に記念撮影をして2人とは別れた。

 

 

1人になったことに安心し、ほっと一息つく。

のんびり鮎の塩焼きをはぐはぐ

 

 

さあ次にいくぞ〜とすぐにヒッチハイクを続ける。

なんと次もあっという間に捕まる!

次の人は50歳くらいの男性だった。

男性1人ということで少し警戒したが、持ち前の度胸で乗車。ぜんぜんいい人だった。

 

郡山市に住む看護師の男性で、東京勤務になった奥さんの引っ越しの手伝いで東京まで行った帰りらしい。

 

奥さんも看護婦、息子も医療関係で医療一家。

彼自身は障害者の保護施設のような場所で働いているらしく、普通の病院よりは楽らしい。

看護婦の仕事はきついが薄給。そんなイメージを持っていたが故かもしれないが

自分の初任給はきかれ、答えたときに

「何をしたらそんなにお金がもらえるんだ、、、。」とぼやいていて、心が苦しくなった。

IBDにいったら初任給100万円だよ、と心の中で思いながら、自分の周りの感覚や常識がどれだけ異常なのかを再認識する。

 

那須高原SAから安積SAまではたった1時間だったのであっという間に今回のヒッチハイクは終了。やはり写真をとってお別れ。

 

 

恒例のサービスエリア探検。

うまそうなカレーパンをみつけたので、もぐもぐタイム

 

さあ次にいくぞ〜

ここでも早速おばさんが声をかけてくれた。

仙台までいくらしく、その手前のSAでおろしてくれることに!

ひとまず仙台までいけるのは嬉しい。

 

とはいえ、このおばさんがまたよく喋る喋る。

井戸端会議ってこんな感じか、と。

ちな内容がなさすぎてほぼ覚えていない。

 

息子がなんちゃら

この前こんなことがあっただの

おしゃべり好きなんやなと。

あととにかく余裕のある主婦で自由気ままに暮らしていることはよく伝わってきた。

 

ヒッチハイカーはたまに載せるらしく、でも怖そうな人はやっぱり載せない〜、人を見る〜といっていて、そりゃそう身なり大事とめちゃ思った。

 

いいおばさんだったことは間違いない。

なにかあったら連絡するんだよ!とLINEまで交換した。

顔出しNGってことで顔を隠して登場。

ちなみに青森が太くなっているのは、上達している証拠。

 

 

てことで次は菅生SA。イッチバン苦しかったのがここ!

安積から菅生まで2時間半くらい車に乗ったあとで疲れていた上に、ここで1時間くらい車が捕まらず立ち往生。

これこのまま捕まらなかったらどうなるんだ、、、と心が折れかけた。

 

必死で待った結果、声をかけてくれたのがトラックの運ちゃん!!!!

六カ所村という青森の村まで荷物を届けにいくらしい。

青森ルートか八戸ルートかで迷っていたところ、私の目的地のために青森ルートでいってくれることになった!

 

まじ感謝感激雨嵐。

なんならコーヒーまで奢ってくれて、おっちゃんとの旅が始まる。

初めてトラックに乗った。でけえ。

わざわざ助手席片付けて乗せてくれた。

「可愛い女の子しか乗せないよ〜」って言われて女の子でよかったんごって心の底から思った。

 

 

このおっちゃんもようしゃべる。

ほんでもトラックの運ちゃんと話す機会なんてないから新鮮だった。

 

トラックの運転手って物流支えてる割に、社会に気にかけられてなさすぎるよなあとはおもう。大変な割に給料も多くなく、家庭にも向いていない。

勝手に可哀想だと思うのはエゴかもしれないが、そんな人生を想像すると少し悲しくなってしまった。

 

川口から青森の六カ所村まで約10時間、ほぼ一日中運転するらしい。

そんな長距離運転が週に2回ほど。

自宅に帰るのはほぼほぼない。

トラックの運転こそ早く自動運転になればいいと思う。

それで職を失う人間がいるのかもしれないが、負の継続はいつかどこかできらなきゃいけない。

中卒で働こうとしたところ、高校に受かってしまい、高校をでてから就職したらしい。

昔はもちろん、いまでも高卒就職の人間がいること、やっぱり世界が違うと思ってしまうな。

 

最大で36時間ぶっとおしで運転したことがあるらしい。

やばかった運転エピを山ほど聞かされた。

 

最初は新鮮でまあまあよかったが、なんにせよ菅生から青森まで4時間くらいあったのでどんどんしんどさは増してった。

 

眠いけど寝たら失礼だし、体はバキバキだし、、、永遠に続くかと思った。

2時間くらい経ったところでSA休憩。

ラーメン奢ってくれた。あざます!!!!体に沁みた。

 

最後の2時間はお互い話しきったし、疲れていたので割と会話が少なかったのが救い。

必死で時間が過ぎるのを待っていた。

ここらへんしんどかったなあ、、、。

 

 

4時間のドライブの末、ついに青森へ!

せっかくだからと泊まる予定の快活クラブの目の前まで送ってくれた。

「タクシーみてえだな笑」といいながらも連れてきてくれて本当にありがとう。

まあ可愛い女子大生とドライブできたんだからWinwinだよな!

 

 

1日で10時間くらい車に乗ったのは普通に人生で一番長かった。

しかも1人でヒッチハイクは会話を1人でずっとしなきゃいけないからしんどい。

2人の方が楽だろうなあ。

女の子だから乗せてくれた、っていうのは一定あるだろうけど、まあみんなに心配されたようにそれはリスクが大きいなとも思う。

 

今度は誰かと一緒にやってみたいな。

よく言われる話かもしれないけど、普段は関わることがない人たちと色々な話ができて、車に見ず知らずの自分を乗せてくれるっている暖かさを感じられて、とても良い体験だった。